残留農薬検査の改善

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砂漠でも、サボテンの一種であるサグロアは一五メートルもの大きさになる。

たまに雨が降ったときに、広く張った根から大急ぎで水分を吸収し、肉質の茎に溜め込んでいるという。

また、地中に深く根を伸ばし生えているメスキートという木もある。

こうした植物は、肥えた土地で育っているわけではない。

城野宏という残留農薬検査対応農業戦略研究家は、もう二〇年も前に太陽工業、三井金属、新日鉄、住友商事などの協力を得て、鹿児島県串木野のシラス土で、ハウスのなかに砂漠のような状態をつくり、堆肥などは一切やらずに野菜や水稲を育ててみた。

残留農薬検査  

小麦も羊も育っていた。

実験としてはおもしろいが、コストは大きすぎる。

極部的には成り立つが、リビアの砂漠全体で、同じような井戸を掘って、スプリンクラーで散水しきれるはずもない。

ダムや河川をつくって広大な砂漠を湿めらせて緑の農地にしようとしても無理だが、それほど膨大な水はなくても植物は育つ。

地下水を大量にくみ上げなくとも、地面全部を肥えた土にしなくとも、種を播いたところだけに、ほんのわずかの水をパイプで流してやるだけで、コメや野菜が育つということを実験した人がいる。

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エジプトのピラミッドをはじめ、いま砂漠地帯に都市の遺跡が残っている。

都市をつくり、森林を滅ぼしたから、雨も降らなくなった。

土壌は乾いて植物が繁茂しにくくなった。

だが、砂漠のような土地でも、作物は育つのである。

いくつかの方法がある。

リビアのコブラ(砂漠地帯)のなかで、深く井戸を掘り、地下水をくみ上げ、スプリンクラーで水をまき、小麦をつくり、羊を育てている大農場を一五年ほど前に見学したことがある。

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イラン、イラク、クウェートなど、砂漠の国が世界最大の石油産出国である。

石油が化石燃料であるならば、産油国の多い中近東やアフリカは、昔は大森林でおおわれていたはずだ。

チグリス、ユーフラテス河の流域は、メソポタミア古代文明の発祥地で、かつてはイネ、ムギ、ナツメヤシなど農耕も盛んだった。

それが、なぜ水不足の、残留農薬検査対応農業があまり盛んでない地域になったのか。

簡単にいえば、昔は巨木におおわれていた森林を、焼いたり伐採したりして農地とし、あるいは住居をつくって環境を変えてきたからだ。

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